臨床工学技士からコンサルへ 異業種で年収を上げたい20代の選択肢
「このまま臨床工学技士を続けて、給料はどこまで上がるんだろう」
20代のうちにこれを考え始めた人は、たぶん正しいです。
僕も同じことを考えて、実際に異業種への転職活動をやってみました。
結論から言うと、異業種転職は基本的に年収が下がります。
これは僕がエージェントと面談して、実際に言われたことです。
ただ、その活動の中でほぼ唯一の例外として提案されたのがコンサル業界でした。
この記事では、異業種転職を2ヶ月やった僕の実体験と、そこで知ったコンサルという選択肢について書きます。
僕自身はコンサルに行っていません。だからこそ、良い面も厳しい面も正直に書けると思います。
【結論】20代のCEがコンサルを狙うなら、動くのは早いほうがいい
結論から話すと、コンサル業界に興味があるなら、20代のうちに動くほうが圧倒的に有利です。
理由は3つあります。
未経験のコンサル転職は20代がポテンシャル採用の対象
コンサル業界は中途採用の8割以上が「コンサル未経験」です。
つまり、未経験だから無理という業界ではありません。
ただし、評価される内容が年齢で変わります。
- 20代前半:第二新卒として、新卒に近いポテンシャル採用の対象になりやすい
- 20代後半:ポテンシャルに加えて、前職の専門性や実績も見られ始める
- 30代以降:即戦力性が求められ、未経験の枠が急激に狭くなる
20代のうちは「これから伸びるかどうか」で見てもらえます。
異業種なので、臨床工学技士としての実績は関係なく土俵に立てるということです。
年収はCEの20代と比べて大きく変わる
数字で見ると、差はかなりはっきりしています。
| 年収の目安 | |
|---|---|
| 臨床工学技士(20代) | 約351.9万円 |
| 臨床工学技士(全年代平均) | 約459.3万円 |
| コンサル(20代・アナリスト〜アソシエイト) | 500〜700万円 |
※CEの数値は厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」より。
20代のCEの平均が351.9万円なのに対して、コンサルは20代で500万円台に乗る。
総合コンサルの入社時点でも500〜700万円が一般的な水準です。
CEの年収がどういう構造になっているかは、臨床工学技士の平均年収と給料アップの方法に詳しくまとめています。
35歳を過ぎると未経験は一気に厳しくなる
コンサル業界には「35歳限界説」と呼ばれるものがあります。
法律上、求人で年齢制限を設けることは原則禁止されています。
なので「何歳まで」と公表しているファームはありません。
それでも実態として、未経験で入れるのは20代後半〜30代前半がボリュームゾーンです。
30代半ばを過ぎると、未経験からの応募はかなり厳しくなります。
ここが「早いほうがいい」と言える一番の理由です。
迷っている時間そのものが、選択肢を狭めていきます。
「異業種は年収が下がる」の例外がコンサルな理由
ここからは、僕の実体験を交えて書きます。
僕が2ヶ月の異業種転職活動で言われたこと
僕は今の職場に転職して1年ほど経ったころ、異業種への転職活動をしました。
期間は3ヶ月。
リクルートエージェント、マイナビ、Green(IT系)に登録して、合計6人のエージェントとほぼ毎日面談しました。狙っていたのは営業・IT・広告あたりです。
そこで、6人全員からほぼ同じことを言われました。
- 年収は最初はほぼ確実に下がる
- 医療職とビジネス職では、これまでの業務内容が違いすぎる
- 未経験だと採用率が下がるので、職種や業界を広く狙う必要がある
結果として、僕は面接に3社通った時点で辞退しました。
年収が大幅に下がる上に拘束時間は伸びる。今の職場の条件が悪くないため、時間単価で計算すると、かなり下がる予定だったからです。
そのやり取りの中で、「年収を下げたくないならコンサルという道もある」と提案されたのを覚えています。
僕がコンサルを本気で検討しなかった理由
正直に書くと、僕は提案されたコンサルを深く検討しませんでした。
理由は拘束時間です。
コンサルは激務のイメージが強く、時間を取られる働き方に見えました。
僕が転職活動で一番大事にしていた軸は「時間単価」です。
今の職場を選んだのも、夜勤なしで仕事以外の時間を確保できるからでした。その時間で副業を育てるほうが、自分には合っていると判断していました。
だから年収の話をされても、拘束時間の時点で自分の軸から外れていた。
それがコンサルを見送った理由です。

じゃあコンサルはやめとけってこと?

いや、逆。僕の軸と合わなかっただけで、転職の軸が違う人には十分アリだと思ってる
病院と違い、成果が給与に反映される
僕がコンサルを見送った理由は「時間」でしたが、逆に言えば時間を投資できる20代(特に前半)なら、リターンは病院より大きいということです。
病院で働いていて感じるのは、頑張っても給料の上がり方がほぼ決まっているということ。
基本給のテーブルがあって、昇給の幅も決まっています。まとまった額が動くのは役職がついてからです。
コンサルは成果主義の世界です。
評価されれば、年次に関係なく報酬が上がっていきます。
- 病院:年功序列に近い。昇給の幅が決まっていて、上がるまでに時間がかかる
- コンサル:成果が評価に直結する。20代のうちから年収が伸びる可能性がある
同じ「頑張る」でも、返ってくるものの大きさが違います。
これが、異業種の中でコンサルだけが「年収が上がりうる」と言われる理由です。
CEが収入を増やす方法は、突き詰めると転職か副業しかありません。
その全体像は臨床工学技士で稼ぐ方法は2つだけにまとめています。
臨床工学技士がコンサルを目指すときの現実
ここは正直に書きます。
良い話だけして終わると、この記事の意味がありません。
書類選考はかなり厳しい
コンサル業界の有効求人倍率は約5.5倍です。
1つの枠に5人以上が応募している計算になります。
医療職からコンサルに転職した人の体験談を読むと、「ほとんどのファームで書類落ちが続いた」という話も出てきます。応募すれば通る世界ではありません。
選考では、経歴そのものよりも論理的思考力や、成果を再現できるかどうかが見られます。
医療の現場経験をビジネスの言葉に翻訳して説明できるかが勝負になります。
「未経験歓迎」と書いてあっても、誰でも受かるという意味ではありません。準備なしで応募すると、書類で落ち続けて自信をなくすだけになります。受けるなら対策をしてから受けたほうがいいです。
医療の知識が武器になる領域がある
一方で、CEの経歴がプラスに働く領域もあります。
医療系・ヘルスケア領域のコンサルです。
この領域では、医療業界の実務知識や、医師とやり取りできるコミュニケーション能力が評価されます。
製薬・医療機器メーカーのMR、薬剤師、看護師といった医療職出身者が実際に採用されています。
現場を知っている人間にしかできない提案があるというのは、CEにとって強みになりえます。
機器のことも、現場の運用も、実際に理解している人は多くありません。
向いていない人
逆に、こういう人はやめておいたほうがいいと思います。
- 仕事以外の時間を最優先したい人(過去の僕がこれです)
- 学び続けるのが苦痛な人
- 年収より安定を重視したい人
コンサルは、時間と労力を投じて成果を出す働き方です。
そこに納得できないなら、無理に目指す必要はありません。
でも、今の生活に不満があるなら挑戦可能なうちに挑戦してみる価値は十分にあると思います。
医療の中で働き方を変える選択肢もあります。臨床工学技士を辞めたい時に考える5つの選択肢も読んでみてください。
迷っているなら、情報だけ先に取っておく
ここまで読んで「ちょっと気になる」と思ったなら、やることは一つです。
情報を取りに行くこと。
応募でも転職でもなく、情報収集です。
僕が異業種転職の活動で得た一番の収穫は、転職そのものではありませんでした。自分の市場価値を、外の世界で測ってもらえたことです。
3ヶ月動いた結果、僕は「異業種に行かない」という結論に完全に納得して戻ってこれました。
もし動いていなかったら、今でも「あのとき転職していれば」とモヤモヤし続けていたと思います。
コンサルを本気で見るなら、コンサル専門のエージェントに聞くのが早いです。
僕が使った総合型のエージェントは、コンサルを提案してはくれましたが、業界の深い話まではできませんでした。
面談は無料です。
話を聞いた上で「やっぱり違う」と思ったら、それはそれで収穫です。
エージェントとの付き合い方は、臨床工学技士に転職エージェントはいらない?併用した僕が直接応募で転職を決めた話にも書いています。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- 異業種転職は基本的に年収が下がる(エージェント6人全員が言った)
- その中でコンサルは、年収が上がりうる数少ない選択肢
- 20代はポテンシャル採用の対象になり、30代半ばを過ぎると厳しくなる
- CEの20代平均351.9万円に対し、コンサルは20代で500〜700万円
- ただし選考は厳しく、求人倍率は約5.5倍
- 医療系・ヘルスケア領域なら、CEの現場経験が武器になる
僕はコンサルに行きませんでした。
拘束時間という自分の軸と合わなかったからです。
でもそれは情報を取った上で出した結論であって、知らずに選ばなかったわけではありません。
この差はけっこう大きいと思っています。
20代という時間は、放っておくだけで価値が減っていきます。
選択肢が一番多い時期に、その選択肢を知らないまま過ぎていくのはもったいないです。
動かないことが、いちばんのリスクです。
未来の自分は、今日動いた自分にきっと感謝します。
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